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第5回ジオパーク国際ユネスコ会議のプレ巡検「阿蘇火山コース」に、ロシアと韓国の研究者が参加しました!

5月9日から11日までの3日間、第5回ジオパーク国際ユネスコ会議の一環として、阿蘇ジオパークでプレ巡検「阿蘇火山コース」が行われました。

ロシアからは、ロシア科学アカデミー地球物理調査カムチャッカ支部(Kamchatkan Branch of Geophysical Survey of RAS)のクガエンコ・ユーリア博士、サルティコヴ・ヴァディム氏、ナズディナ・イリーナ氏、韓国からは韓国地質資源研究院(Korea Institute of Geoscience and Mineral Resources)のキム・ユーボン博士が参加しました。プレ巡検の案内人として、火山博物館の池辺館長、阿蘇ジオパーク認定ジオガイドの赤嶺氏、阿蘇ジオパーク推進室英語担当の3名が同行し、阿蘇ジオパークの目玉であるカルデラや中岳、阿蘇神社などのジオサイトを巡りました。

1日目は、ミルクロードから北外輪山を周って大観峰へ、その後阿蘇神社周辺を巡りました。カルデラ内を一望できる大観峰では、活発な阿蘇火山のすぐ隣りで人々が生活を営んできたという事実を知り、「カムチャッカでは、火山地帯から35km離れた場所からしか人が住んでいない」と祖国との違いに驚いていました。

2日目には、米塚ジオサイトを皮切りに草千里、火山博物館、中岳火口などの活火山地帯を巡り、午後からは南阿蘇の白川水源や俵山周辺を視察しました。始め中岳火口付近では、ガス発生のため全てのゾーンが規制されていましたが、午後から風向きが変わり規制が解放されました。一行は、一度は諦めかけた中岳火口周辺の壮大な地形と、緑色の湯だまりを直に見学し、そのスケールと歴史に感動している様子でした。

3日目は、阿蘇噴火の火砕流の上に作られた熊本城の視察に行きました。阿蘇の噴火が遠方の熊本市内まで広範囲に及んでいることや、火山(金峰山)の石が熊本城の武者返しに使われていることを知り、火山と人々との生活の深い関係性を学びました。また、日本の3大名城の一つである熊本城の内部も視察し、古の人々の知恵や文化、歴史に触れ、一向は大変喜ばれました。

3日間の「阿蘇火山コース」の巡検を経て、阿蘇ジオパークの地球の息吹や歴史を間近で体感できるジオサイトを訪れ、阿蘇ジオパークについて理解を深め、楽しんでいただけたと思います。

阿蘇ジオパーク推進協議会では、今後も阿蘇ジオパークの素晴らしさを国内外の来訪者に向けて、積極的にご案内していきたいと計画しています。